こちらがその1
第五章 特異点2004
この年に集中したのは本当に偶然だったのだろうけど
そして2004年。
製作者ですら予想していなかった多くの大ヒット作から、百合の莫大な供給が入ります。
pixiv百科事典では「百合が本格的なジャンルになるのは平成10年代後半」
とされて いますが、この2004年こそが平成16年、10年代後半の始まりとなります。
私はこの年を「特異点2004」と名付ける事にしました。
少女(少女!)二人組、四組の主人公に
非常に特徴的な敵役(全員少女。何人かは永遠に生きてるけど少女)が揃って、
東方シリーズの人気を決定的にした
・東方永夜抄(04)
魔法少女と少年漫画の戦いを組み合わせた、少女達が戦友として絆を深めていく物語
プリキュアシリーズの元祖
・ふたりはプリキュア(04)
同じく魔法少女と砲撃と近接戦闘を組み合わせ、戦いの中で二人の少女が交錯する
・魔法少女リリカルなのは(04)
美術高校に通う為に「ひだまり荘」に下宿している、
六人の少女達の賑やかな日々を4コマ漫画にした日常系作品の代表格
・ひだまりスケッチ(04)
超マイペースなオタ少女泉こなたと、その友達を中心とする空気系4コマ
・らき☆すた(04)(アニメ07)
「サンライズ初の萌えアニメ」というキャッチコピーを掲げてたのに、
蓋を開けたら (多分)アニメ史上元祖の公式クレイジーサイコレズ藤乃静留さんと、
自分に向き合えなかった玖我なつきの〇〇に殆どの伏線が収束した
1
(ちなみにこの二人は主人公ではない)
・舞-hime(04)
更にジャンルとまではいきませんでしたが、
和風伝奇の世界観において吸血で繋がっていく少女同士の絆を描いた
「ソフトな百合」ゲームの金字塔
・アカイイト(04)
主人公の少女来栖川姫子が
それぞれ仲の浅くない少年大神ソウマと少女姫宮千歌音の間で揺れつつ、
(そしてフられるソウマ君の言動が超格好良かった
3)
・神無月の巫女(04)
…ちなみに千歌音ちゃんも元祖公式クレイジーサイコレズです。
本編登場はこちらの方が僅かに速く(10/1)
OPに登場したのは舞-himeの藤乃静留さんが先でした(9/30)
これならどっちも元祖公式扱いで良さそうです。
カードキャプターの大道寺知世さんは公式言明は無かった筈。
これらは作品自体が衝撃的だったのですが、
戦いの中で芽吹く絆(プリキュア、なのは)→まどか☆マギカ、進撃の巨人等
何気ない日々を共にするちょっとした幸せ
(ひだまりスケッチ、らき☆すた) →けいおん!、ゆるゆり等
狂気じみた愛への報いと救い(舞-hime、神無月の巫女)→まどか☆マギカ等
といった具合に、後に「百合」の大爆発を起こす作品の下地にもなっています。
ただ強調しておきたいのは、これらの作品で明白に百合人気を狙ったのは
舞-hime、神無月の巫女、アカイイト位で、
後は受け手の百合妄想で人気が沸騰したという事。
2018年現在も狙って当てた作品はいくつか発生するも、
巨大ジャンルまでになった作品はまだ存在していません。
この狙った作品は大きくは当たらないという事象は801とも共通しています。
…このように「特異点2004」において、後に伝説となる作品群が何故か無数に現れ。
嵐のように継ぎ足された供給は、すぐにより大きな需要を生み出していきます。
そして先の雛形全てを本編、及び二次創作において飲み込んだ東方シリーズが、
初の巨大百合ジャンル(この時点では男性のファンが多かったでしょう)として
君臨するに至ります。
「幻想郷は全てを受け入れるのよ。それはそれは残酷な話ですわ」
とはよく言ったものです。
…ところで・ヤミと帽子と本の旅人(アニメ03末-04)で、
CV能登麻美子のガチレズ少女が〇〇した(声付き)事がごく狭い世界で
強烈な話題になったのですが、実は彼女が尖兵に過ぎなかったなんて
当時は誰も想像もしてなかったなぁ、と。
第六章 ここでちょっと類型を整理しつつ
…最近は完全に男性、あるいは女性を排除する作品も増えてきましたなぁ
さて、読み手が百合妄想する時に問題となるのが主人公の存在です。
その際の扱いは主に三類型に分けられるので、ここでちょっと解説してみます。
1、百合妄想に主人公も絡む
物語の主人公が女性である場合は当然何の問題も起こりません。
04以降だと女子校での異次元麻雀を描いた
・咲-Saki-(06)や
史実のエースパイロットをその愛機と組み合わせて女体化した
・ストライクウィッチーズ、通称ストパン(07)等。
2、主人公とは別の所で妄想が進行する
一方主人公が男性でも、女性キャラ同士の間柄に百合が見出される事も。
男性(と思われる)プロデューサーとしてアイドルに関わる
・アイドルマスター(通称アイマス)シリーズ(無印05)
実はpixiv2013年百合部門の首位を勝ち取っていた、登場人物の多くが男性の
・進撃の巨人(09)(アニメ13)
性別を含めて設定の薄い「提督」がプレイヤーの
・艦隊これくしょん(13)等。
また主人公が女性であっても、その主人公がいない所で百合が展開される事も。
例えばマリア様がみてる、東方シリーズ、fate/grand order等。
3、グループ全体が主人公
この場合は妄想がグループの中で完結しがちになります。
けいおん!(09)、ラブライブ!(11) がその典型。
ただグループの外に女性がいれば妄想に絡んでくる事も。
この主人公どうしようか問題をパロディした作品もあります。
名が雄弁に体を表す、
・ゆるゆり(08)には主人公設定なのに影薄キャラだったという
不思議な存在がいますが、 あれはこの問題をメタったものであります
…もしかすると。
更には物語すら存在せず、
キャラと声だけ提供するから後は全部勝手にやってで成立してしまった、
ボーカロイド及びボイスロイド(最初に注目を集めた初音ミクが07)という極めて
特殊なジャンルも存在します。
各々が好きな曲を作って好きな風に歌わせ、その中には百合ネタもあったのですが、
巡音ルカ(09)の登場以降は百合作品等も増えている模様です。
2018年現在ではボイスロイド実況とかで百合ネタを使って当ててる動画も多数。
…実は可愛い女の子になってみたいという男性の願望が
(狙ったかどうかは分かりませんが)具体化した作品もこの辺りで出てきています。
・処女はお姉さまに恋してる(05)
とか
・はぴねす!(05)とか
どちらも女装した少年がぶっちぎりの一番人気です。男性向けR18ゲームなのに。
…確か「男の娘」という概念が認識され始めたのも2005年頃だったような。
この二人はあくまで少年(前者は中身男の子、後者は中身女の子…?)であり、
百合とは全く別の話です。
しかし男性が女性の目線で物語に入ったり、女性キャラを二次創作で動かしたり
(そして百合させてみたり)はもうごくごく自然に行われていたという事実を
裏書きするので、あえて名前を出してもみました。
…更に書くと男性において、
女の子になってみたいという願望の延長線上に女装があり、
また百合の水脈の一つにもなっています(ただし全部ではないです)が、
少年愛の延長線上にある男の娘やショタコンは起源においては全く別物です。
これが表現物になると混線する事もあったりするからややこしいのですが。
第七章 そこにいたのに見えなかったもの
今でも見えてない人もいます。男女ともに
信じられないかもしれませんが、10年代初頭位まで、
男性の多くは萌え作品…というより無数の女性が登場する作品に、
多くの女性ファンが存在している事を認識できていなかったのです。
多くの女性が登場しているという点では萌え作品と共通する
セーラームーン、マリア様がみてる、プリキュアは、
男性にも人気はあったのですがあくまで女子向けの作品と認識されていました。
当然これらの作品には無数の女性ファンがいましたが、
男性の意識にはその存在は入っていませんでした。不思議な事に。
また東方風神録(07)の頃は、女性がネットコミュニティで性別を明かすと「嘘だ」、
という反応が多かったのを私は覚えています。
コミケに行けば女性がブースに座っていたにも関わらず、
既に女性が公式漫画を描いてたのにも関わらず、です。
東方に関してはあくまで原作がシューティングゲームで、
と思われていたのが理由の一つでしょう。
実際女性シューターもいましたが多くはなかった筈です。
原作ゲームをプレイしてなくてもええやんという流れが出てきたのは
公式コミカライズや二次創作が独り歩きしてしばらく経った後です。
紅魔郷から6年、激ムズでクリアを挫折した人も多かった地霊殿以降でしょうか。
その意味で、秘封倶楽部シリーズは音楽を中心に展開されたので、
女性にもとっつきやすかったのかもしれません。
(2000年代では、どちらかと言うと秘封倶楽部シリーズの方が
女性ファンの比率が比較的多かった…ような。
STGじゃないという理由より設定が嵌った、という理由も強かったでしょうが)
…とはいえこれは東方以外の作品に
女性ファンがいる事を認識できなかった理由にはなりません。
何故か、に感してはおそらく非常に複雑な話になるので具体的な言及を避けます、が…
可愛い女の子になってみたいという願望の延長線上で少女主人公の物語、
及び百合を捉えていた人々にとっては、例えば東方のような少女中心の物語は
根本的には男の子 (けして男の娘ではない)の世界に見えていた、とかでしょうか?
…仮説というにもはばかる、我ながらひどく一面的な見方ですが。
そんな風潮が
・Pixiv開設(07)辺りから変わってきます。
イラストコミュニケーションサービスとして開設されたこのPixivには、
一次創作、二次創作を問わず百合作品も大量に投稿されていくのですが、
その描き手に多くの女性がいる事に男性もようやっと気付き始めます。
更に
・twitter日本上陸(08)によって、
それまで匿名掲示板などで交流していた百合ファンが名前付きでの活動を始めます。
絵、文章、140字に収まる小ネタ等が一気に拡散し、
またその作者により直接に感想が届くようになりました。
これが強烈に創作意欲を刺激していきます。
また百合関係に限らず、一部を除いて男文化だった匿名掲示板では
女性は男を演じて書き込んでいたのですが、
新たな空間であるtwitterではその必要もなくなり
普通に女性として振る舞えるようになりました。
仮面舞踏会は楽しいですが面倒なのです。
個人サイトやブログで女性かつ百合ファンである事を公言していた方もいたでしょう、
しかしインターネットで女性の百合コミュニティを一挙に可視化させたのはSNS、
特にtwitterだったと私は考えます。
…それでも何故か男性の視野には女性ファンは入っていませんでした。
09年には女性監督及びスタッフが中心となってアニメ化された、
とある女子高生達の緩いバンド物語・けいおん!が女子高生に大ヒット、
深夜の枠を越えてちょっとした社会現象になり、
またここから百合のときめきを見出した女の子も大量発生したのですが、
この社会現象を事実だと思えない男性も実際いました。
しかし衝撃的な展開で話題となった、
魔法少女ものと邪悪さを悪魔合体したアニメ
・魔法少女まどか☆マギカ(11)
がその圧倒的な威力で男も女も問答無用で巻き込むに至り、
遂に百合ファン、というより少女達の物語に惹かれる男性と女性が邂逅しました。
自分達が固唾を呑んで見つめていた物語に無数の女性ファンがいた事、
また彼女達が百合そのものの人気を激増させる位に
無数の二次創作を生み出したのを目の当たりにし、
ここでやっと男性百合ファンは女性百合ファンの存在を認識できたようです。
しかしそれはあくまですれ違いであって、両者が合流したわけではありません。
勿論それぞれに良さを見出し、感覚を研ぎ澄ませた人々もたくさんいたのですが。
これ以降もどちらかと言えば…ですが、
男性にヒットする百合ジャンルと女性にヒットする百合ジャンルが分かれていきます。
・ガールズ&パンツァー(12)で、
後者は
・進撃の巨人(アニメ13)
が代表格です。
また同一ジャンルの中でも、
男性にヒットした組み合わせと、
女性にヒットした組み合わせが異なるというケースも起きていきます。
例えばラブライブ(無印)の組み合わせ人気一位二位は女性の支持が圧倒的に強いです。
またラブライブの場合、作品そのものの人気は僅かに男性よりですが、
おそらく二次創作している人数は女性の方が多いです。
一方この頃プリキュアで当てた女の子達のもう少し上を狙った、
データカードダスとアニメの並行企画
・アイカツ!(12)
元々、アイマスシリーズで二次元アイドル人気が喚起されていましたが、
この子供を狙って当てたアイカツ!が、 直後に始まり今も続く
二次元アイドルブームの確固たる地盤になっていきます
7。
そしてスマホゲーとアニメ等のメディアミックスとなる
・THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS、通称デレマス(11)(アニメ15)
や
・ラブライブ!(アニメ、ゲーム13)
等が、 女性の間にも二次元アイドルブームを引き起こし、
また彼女達の一部に百合妄想の種を豊富に提供しました。
そしてデレマスとラブライブは矢継ぎ早に公式供給が入り、
百合ジャンルとしても継続的、かつ大きな存在となっていきます。
地上波アニメは今もなお強力な武器ですが、
スマホの手軽さもそれに匹敵しうる長所となりました。
百合を片手で持ち運べる時代がやってきたのです。
第八章 艦が山を動かした
根本にあるのはやはり情熱なのでしょう
稼働は2013年末。流行りだしたのは年が明けた2014以降。
・艦隊これくしょん -艦これ-
が(またも製作者の予想を超えて) 大ヒット。
東方に続く、第二の男女を巻き込む巨大百合ジャンルとなります。
その勢いはまさに山が動いたとしか形容できないもので、
特に東方から艦これに乗り換え、
ないし二足のわらじを履く事になった人々も多かったです。
その中にはやはり大量の百合ファンも。
何故かは私には断定しきれません。
人は常に新しく魅力的なものを求めるのだという一般論を述べるのは簡単ですが、
しかし私に指摘できる事もあり、
1、史実は強い
2、(見た目が)大学生以上の女性が大量に登場している
この二つを満たすジャンルはそれまで存在していなかった、とは言えます。
ストパンが1を、デレマスが2を先行していましたが。
実際艦これからアニメをきっかけにデレマスに移行した人もいるし。
1に関して
アンサイクロペディアに「加賀」という項があります。
艦これネタ? と今見たら思うかもしれませんが、
2011年、艦これの二年前に書かれた記述だったりします。
加賀さんのサイドポニーは史実ネタだった…?
史実以上の物語を突きつけるのは創作の矜持とはいえ、
事実は小説よりも奇なり、という言葉もあります。
やはり史実には多くの人々を引きつける浪漫、ときめきがあるのです。
そんな浪漫を擬人化した企画は他にも存在していたのですが、
艦これは一癖あるキャラデザ、(稼働当時は)気楽に遊べるゲーム性
8等で
当時の世相を砲雷撃、見事に直撃を奪いました。
物や概念の擬人化ネタは男性化では既に一つ大当たりしていた(国のアレ)のですが、
女性化での大当たり一番乗りがこの艦これ。
提督というプレイヤーのアバターも存在する世界観ですが、
女性化した艦船、作中での名は「艦娘」達の間には百年以上遡る繋がりや、
二次大戦で運命を共にし、あるいは死に別れるなど、強烈な史実が無数に存在し。
まあ、そうなるなという話で、激烈な百合妄想を喚起したのです。
…実はキャラクターデザインや、艦これ独自のキャラ付けを契機としている、
史実と全然関係のない組み合わせも結構あるし、
こうであってほしかったという願望も多く発生しているのですが、それはともかく。
2に関して
これはあまり指摘されてこなかった気がするのですが、
百合ジャンル…以前に、 萌え作品において大学生以上の女性を
多数出して当たったものは、実はそんなに多くなかったのです。
デレマスも該当する
9のですがブレイクは15年のアニメです。
セーラームーンやマリみてから始まった百合ジャンルは、
少女同士の繋がりを起点にしていたのですが、
大人の女性同士、女性と少女との繋がりにも当然需要はあります。
大きくはなかったのですが供給も。
東方にも大人として描けるキャラはいましたが、
基本的には「少女」達の物語ですし、
大人同士の組み合わせ…となるとかなり限定されるジャンルでした。
紫の人絡み等、 有力な組み合わせが無い訳ではなかったのですが。
そこに艦これが巨大な供給を突っ込みました。
共に時代に巻き込まれて空母に改装され、同じ戦場で沈んだ艦
国を背負う戦艦として建造されるも、別々の虚しき最期を迎えた姉妹艦
激戦を共にくぐり抜け、片方だけが生き残った重巡姉妹
例えば彼女達が、大人の女性として描かれたのです。
…これは上手く説明できないのですが。
目立たない供給を見つけ、ないし作り上げる喜びと、
大きなジャンルに巻き込まれていく喜びはやはり別物で、違う楽しみがあるのです。
小川を跳ねるのと海で波を被るのが別物であるように。
そして、もう一つ。
東方に限らず少女達の物語を体験した少年少女は、
艦これの時点では成人を迎えています。
けいおん!を起点にしても、既に4年が経っていました。
東方全盛期において同じ「永遠の少女」だった人々が、
色々あって大人になった所に同じ「大人」を描いた艦これが現れた形になります。
艦これでは成人女性同士の組み合わせに絶大な人気があるのですが、
これは以前の百合ジャンルでは見られなかった現象です。
一方少年だった人々も色々あって大人になり、
同年代の「大人の女性」との距離が近くなりました。
10年前だったら先述の艦船達も、少女として描かれていたかもしれません。
ただの流行り廃りと言ってしまえばそれまでですが、
しかし東方から艦これへ、少女 から女性への移り変わりは、
ある意味でオタクである僕達私達がちゃんと歳をとれた、 という話だとも思えます。
…牽強付会ですよ、うん。
一応書いておくと、艦これは別に大人の女性ばかりのゲームではなく
小、中学生位のキャラも大量に登場します。
むしろ人数を見れば少女達のほうが多い位です。
ただ、 戦力の主軸になりやすい戦艦や空母が
大学生から上くらいに描かれているという話で。
組み合わせ人気も様々。
大人~大学生の間
大学生~高校生の間
高校生~中学生の間
中学生~小学生の間
キャラの見た目は主にこの四グループに分かれますが、
それぞれに人気の組み合わせがあり、またグループを跨ぐ組み合わせも。
更にここでも、男女で組み合わせ人気に違いが発生しているようです。
ちょっと人気に陰りが…と思われていた所に、
五輪銀メダリストや知る人ぞ知る実力派フィギュアスケーターを投入するという
予想の斜め上で突っ切って大当たりを果たし、
更にはシステムの一新にも無事成功。
ミッドウェーは越えた…と思います。ここから何処まで行けるでしょうか?
海の向こうから、そして四次元から来たもの